「仔犬を迎えたら、何を教える? Vol.02」の中で、ペットスタジオ ホッチが考える仔犬に最優先順位で教える4つの言葉がありました。
(1)名前を覚える
(2)おいで
(3)オフ(放せ)
(4)痛い
4番目の「痛い」は人に対して歯を当ててはいけないという事を教えていきます。 仔犬の乳歯(犬歯)は尖っていて当たるととても痛いけれど、甘噛みだから・・・と見逃してはいけません。歯が永久歯に生え変わり始める5ヶ月までには、「人の皮膚はとてもデリケートなので歯を当ててはいけない」と教えておきましょう。 --------------------------------
「咬みの抑制」という言葉を聞いたことはありますか? イアン・ダンバー博士が考案した、「咬みつき評価基準」を参考にしてみましょう。
(参考文献:テリー先生の犬のしつけ方教室 第2版)
レベル1:空気をパクッと咬みつく(空咬み)。これは警告で実際には触れず、わざとはずしています。咬みつきの抑制力が高い。 レベル2:空気に咬みつき、歯が触れることもある。このレベルは故意に軽く咬んでいます。咬みつきを抑制していますが、抑制効果が薄れることもあると考えた方が良い。
レベル3:犬の歯の長さほど深くはないが、皮膚に穴があく程度に咬みつく。穴の数は1~4ぐらいで、咬みつきが1回だけであればレベル3。
レベル4:犬の歯の長さよりも深い傷を与え、穴も数は1~4ぐらい。強く咬んだとわかるほどのひどい傷や、犬が咬みつきながら頭を振った時跡として、咬みついたところから両側に向かってできた深い切り傷の両方、あるいはどちらかの損傷が見られる。
レベル5:数回にわたる攻撃で、強い咬みつき、頭の振り、別の箇所への咬みつきの繰り返しで、深い穴や切り傷を伴う。
どんな犬も生まれつき咬むという行動は持っていますし、理由があって咬むのですが、その咬みつき行動(攻撃的な咬みつき)を受け入れるわけにはいきません。
咬みつかせないように犬のボディランゲージを呼んで、ストレスを回避させてあげるのは人間の役目ですが、そのストレスを回避させられず咬んでしまったとしても、レベル1で止まって欲しいのです。
仔犬の時期に、仔犬同士で遊ばせることや人との関わり方や良い経験で、レベル1を目指すことができます。「咬みの抑制」は仔犬の時期にしか教えることができないため、この時期に教えなければならない、もっとも重要なトレーニングとなります。
成犬になって咬む行動が出てきたとしても、仔犬に戻って教えることはできませんので、 成犬のトレーニングでは、咬むという行動を出さないように気を付ける事が中心となります。
※レベル3~5は、「咬み犬専門」のトレーナーさんにご相談ください。