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  • Pet Studio Hocci

犬の脳について-Vol.04


人も犬も行動は脳が支配していますが、人と犬(動物)との脳では少し違いがあります。 トレーニングをするうえで知っておきたい「犬の脳」について、 少しお話したいと思います。 と言っても、脳の専門家ではありませんので、日本ペットドッグトレーナーズ協会(JAPDT)の カンファレンスで太田光明先生が講演してくださったお話なども参考にまとめてみました。 --------------------- 人の脳はとても発達した大脳皮質があり、人間の思考の中枢となっており、人間の知覚、 随意運動、思考、推理、記憶など、人間が生きていく上で必要な事柄の司令塔となっています。 想像し、推理し、発見を重ね今日の文化を築いていますが、一方ではこれらの想像や発見が 悪い方に向いてしまう場合もあります。 (1)人には発達した大脳皮質がある。 (2)犬はそんなに大脳皮質が発達していない。 <大脳皮質の前頭葉> 人の前頭葉:大脳皮質の訳30%を占め、情動のコントロール(抑制)や理論的な判断などを行う。       神経伝達物質はドーパミン、セロトニン、ノルエピフリンなどがある。 犬の前頭葉:ほぼない・・・情動のコントロールができない(抑制が効かない) <大脳辺縁系(だいのうへんえいけい)> 食欲、性欲、睡眠欲、意欲、などの本能、喜怒哀楽、情緒、記憶や自律神経活動に関与している。 (1)人はそんなに大脳辺縁系が発達していない。 (2)犬は大脳辺縁系が発達している・・・本能の部分が強い。

<大脳辺縁系の偏桃体(へんとうたい)> 偏桃体(へんとうたい)は神経細胞の集まりで、情動反応の処理と短期的記憶において主要な役割を持ち、情動・感情の処理などを行っている。扁桃体の役割は、海馬からの視覚や味覚、臭覚などからの記憶情報をまとめ、それが快か不快か(好き嫌い)を判断している。 ・犬は嫌いな臭いが少ない。

「脳とトレーニング」 脳の入力情報は、偏桃体で報酬系と嫌悪系に分かれ、報酬系は「正の強化」、嫌悪系は「負の強化」と なります。幸いに、報酬系神経回路が圧倒的に多く(80%以上)、嫌悪系神経回路は少ない(20%以下)ので、本来、人も犬(動物)も褒められて褒美をもらい、時に叱られながら成長するようになっています。

「8回褒めて、2回叱る」のが、大脳生理学的には最も効果的という事になりますが、この「2回叱る」は 最大の回数であり、これを超えた時、脳はまともな反応をせず、悪い結果しか得られません。 められると喜び物質であるドーパミンが出て、ドーパミンは脳全体に喜びを伝え、体全体が喜びに包まれます。そして、「意欲」の源である大脳基底核に伝わり、意欲が脳全体を活性化します。 しかし、同時に脳にある嫌悪系脳機能を使い切ることもトレーニングの向上には欠かせません。 犬は(動物)は、人よりも大脳辺縁系が格段に発達していることを覚えておきましょう。 (参考資料:第5回 JAPDTカンファレンス「犬も脳で生きている」太田光明先生)

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<Pet Studio Hocci のトレーニング方法> 「コラ!」や「No!」という、犬が何をしたら良いのか分からない言葉を使って「叱る」と いうことはしません。

※「負の強化」・・・「タイムアウト」と言って、適切じゃない行動がでたらやめる方法。

例:仔犬などは、甘噛みをしたら飼い主が部屋からいなくなる(遊びが終わる) 例:練習中、吠えたら練習をやめる(楽しいトレーニングが終わる)

※犬は本能に関わる部分の抑制が効かないので、動きを止める練習をします。 止め方:「ストップ」や「マテ」を徹底的に教える。(徹底的に教えないと本能が勝つ)

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