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ドッグトレーニングにおける「Animal Welfare」-Vol.07


前回の記事、Animal Welfare (動物福祉)- Vol.06 では、「Five Freedoms(5つの自由)」について書きましたが、今回はドッグトレーニングにおける「Animal Welfare(動物福祉)」について書きたいと思います。

<Five Freedoms(5つの自由)> (1)Freedom from Hunger and Thirst - 飢えと渇きからの自由

(2)Freedom from Pain,Injury or Disease - 痛み、負傷、病気からの自由

(3)Freedom from Fear and Distress - 恐怖や抑圧からの自由

(4)Freedom from Discomfort - 不快からの自由

(5)Freedom to Express Normal Behavior - 自然な行動をする自由 ごく最近国際的な組織であるFCI(国際畜犬連盟)が「Animal Welfare(動物福祉)」をドッグスポーツ規程に取り入れましたので、それをご紹介したいと思います。 ---------------------

2017年6月にFCI(国際畜犬連盟)が新しくドッグダンスを正式に公認スポーツとして認定しました。 ドッグダンスの規程の中には、「Animal Welfare(動物福祉)」に関して明記されており、ジャッジ判定の項目にも加えられています。FCIがドッグトレーニングにおける「Animal Welfare(動物福祉)」を真剣に考え、取り組もうという証とも言えます。

<FCI国際ドッグダンス競技会規程>(抜粋) この規定の目的は、ドッグダンス分野に参加することによって、オーナー、トレーナー、及びハンドラーが自らのスキルを発展させることを奨励するものである。 ドッグダンスの目的は、犬とハンドラーが音楽を通して、自発的で良く働く犬とそれを支えるハンドラーとの協力関係を芸術的ルーチン(演技)で表現することである。

この分野に関わるトレーニングはハンドラーに対応する犬の意欲を高め、結果として日常生活における行動が改善され、トレーニングされた犬及び飼い主は、一般社会への受け入れに貢献する。

この国際規程は、国際競技会では共通の規則を提供するように設定されている。

FCIのジャッジ項目は4つ(審査は30点満点)

(1)Presentation(表現)/9点

(2)Content(内容)/9点 (3)Artistic Interpretation(芸術的解釈)/9点 (4)Animal Welfare(動物福祉)/3点 「Animal Welfare(動物福祉)」のジャッジポイントは、「犬は楽しんでいるか?」です。

・ルーチン(演技)は犬の質(犬種、性格、身体能力、精神能力等)を強調しているか? (犬種や性格に合わない事を無理にさせていないか) ・犬の健康と安全を考慮しているか?

(健康状態は万全か、危険な小道具を使用していないか、危険なトリックを入れていないか) ・犬はハンドラーと一緒に楽しんでいるか?

(ストレスサインやストレスによる過度の吠えが出ていないか)

・犬をコントロールするために接触する(失格) (強制的に犬を動かそうとしていると判断) ・手荒な扱いはいかなる形態(口頭、物理的)も容認されない(減点、もしくは失格)

------------------- これらの事から、「動物福祉を考慮したトレーニング方法」とは?が見えてきます。 (1)体に触れて強制的に犬を動かさない(身体的プロンプトは行わない:Ex お尻を押して座らせる等) (2)犬に圧をかけて従わせない。 (Ex.「マテ」など大声で指示したり、待てなかったことに対して怒り、動くと怒られるから動かないという選択を犬にさせない)

(3)リードによるコントロールをしない。(リードを付けてリングに入った時点で失格)

(4)犬が意欲的にハンドラーと動くという事は、ハンドラーとの関係性が良くなければできませんし、犬を叱責しても、犬は恐怖を感じるだけで学習はできません。

Pet Studio Hocciでは、動物福祉を考慮し、ストレスサインを見逃がさず、犬が楽しんで学習できるトレーニングを心掛けています。

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